2025年6月27日、神奈川県座間市のアパートで男女9人を殺害したとして死刑判決を受けていた白石隆浩死刑囚に対して、刑が執行されました。
この凄惨な事件は、当時日本中に大きな衝撃を与えました。
SNSを通じて自殺願望を持つ若者に接近し、自宅に招き入れては性的暴行を加え、殺害するという犯行内容はあまりにも残虐で、「座間9人殺害事件」として広く知られることに
本記事では、白石隆浩の生い立ちや家庭環境、母親や妹の現在、そしてサイコパスと評される犯行の詳細について詳しくご紹介いたします。
■ 白石隆浩とはどんな人物だったのか?
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名前:白石 隆浩(しらいし たかひろ)
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生年月日:1990年10月9日
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出身地:神奈川県
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最終学歴:高校卒業
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職歴:スーパー勤務、風俗スカウト業など
白石死刑囚は、2017年に神奈川県座間市のアパートで、Twitterなどを使って自殺願望を持つ男女9人に接近し、性的暴行と殺害を繰り返したとして逮捕されました。
死刑判決後、本人が控訴を取り下げたことで判決が確定し、2025年6月27日、刑が執行されたのです。
白石隆浩の生い立ち
■ 白石隆浩の幼少期〜内気な性格とゲーム依存
白石死刑囚は1990年に神奈川県で誕生しました。母親によると、生まれた時の体重は3086グラムで、元気に育ったそうです。1992年には妹が誕生し、家族4人で一時は穏やかな生活を送っていたといいます。
幼少期の白石死刑囚は、内向的で大人しい性格でした。母親は「活発な子に比べると内気だった」と述べています。テレビゲームに熱中し、小学生のころには攻略本を読むために漢字を自主的に学んでいたこともあったそうです。
小学校低学年までは元気に外で遊んでいたものの、徐々に部屋にこもる時間が長くなり、人との関わりを避けるようになっていったといいます。
白石隆浩 中学〜高校時代にかけての孤立と精神的変化
中学校に入ると、白石死刑囚の生活はさらに閉鎖的になっていきました。勉強への興味は薄れ、塾もすぐに辞めてしまい、成績は下がっていきました。
中学3年生の頃には、**「学校へ行きたくない」「気が強い人が多くて合わない」**と話すようになり、不登校状態に。部屋に閉じこもり、家族との会話も最低限にとどまるようになったようです
高校は、大学進学ではなく就職に有利な学校を選びました。
しかし学校生活に馴染めず、「レベルが低い」「だらだらしていてつまらない」と不満を漏らしていたそうです。遅刻や欠席も多くなり、家ではゲーム漬けの毎日を送っていたんだそうです
ゲームの時間や部屋の片づけについて注意を受けると、「今やろうと思っていたのに、やる気がなくなった」と言い、人との干渉を強く嫌う姿勢を見せていたといいます。
白石隆浩 父親との不仲と母・妹との疎遠
白石死刑囚は、父親との関係が非常に悪く、会話すらない状態だったといわれています。
高校卒業後に一人暮らしを始めた背景には、父親との確執が大きく影響していたようです。
母親とは一定の関係を保っていたものの、事件発覚時点で7年間も会っておらず、連絡も取っていなかったとされています。
妹についての詳細な情報は報道されていませんが、両親の離婚をきっかけに家族は完全に崩壊し、それぞれが別々に生活するようになっていたとみられます。
母親は後に供述調書の中で、「息子の存在を忘れて生活してほしい」と述べるなど、深い悲しみと絶望感を抱えていたことがうかがえます。
■ サイコパス的犯行の異常性
白石死刑囚の犯行は、単なる殺人事件を超えた計画的かつ異常性を帯びた犯罪でした。Twitterで「一緒に死のう」と呼びかけ、自殺願望を持つ若者に近づいては、性的暴行のうえ殺害し、遺体を解体・遺棄するという残酷な手口でした。
法廷では「深く後悔している」と述べていましたが、発言や態度には冷静さと非情さが目立ち、被害者を物のように扱う様子がありました。心理学の専門家からは、白石死刑囚には**サイコパス的傾向(良心の欠如、他者への無関心、表面的な魅力)**があるとの指摘も出ています。
特に印象的だったのは、「母性」という言葉に対するこだわりです。被害者の遺族に向けて「未来のある子どもに母性を伝えることができない状況にして申し訳ない」と述べた場面からも、母親への思いが複雑に作用していた可能性があります。
■ 母親と妹の現在は?
白石死刑囚の母親と妹は、事件以降、一切公の場に姿を見せていません。手紙も面会もなく、報道各社もその所在を明かしていません。
母親は供述の中で、「もう連絡は取っていない」「息子のことは忘れて生活してほしい」と述べており、すでに絶縁状態だったことがわかります。妹に関しても同様で、おそらく名前を変えるなどして、別の人生を歩んでいると考えられます。
■ なぜ白石隆浩は9人もの命を奪うことができたのか?
この事件が特異なのは、白石死刑囚がターゲットを選び、心理的に操作して支配し、抵抗されることなく殺害していた点にあります。SNSを使い、「一緒に死のう」と語りかけ、自殺願望者の心に入り込みました。
彼はターゲットの心理的弱さを見抜き、決して脅すのではなく、安心させて信頼を得てから犯行に及んでいたのです。これは偶発的な犯行ではなく、冷徹で計算された殺人計画だったことを意味します。
■ まとめ:社会が抱える闇と再発防止に向けて
白石隆浩死刑囚は、幼少期から内向的で孤立し、家族関係も破綻していく中で、社会から孤立した存在となっていきました。そしてSNSという匿名性の高いツールを使い、弱者を狙って残虐な犯行を繰り返しました。
今回の死刑執行は一つの区切りに過ぎません。孤独や絶望を抱える若者をいかに社会が受け止め、サポートしていくかが、今後の課題となるでしょう。同じような事件を二度と繰り返さないためにも、教育・家庭・福祉・SNS環境の見直しが急務です。
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