北海道小樽市のスキー場で、幼い命が失われる痛ましい事故が起きました。
2025年12月28日午前、家族でスキー場を訪れていた5歳の男の子が、ベルトコンベヤー式エスカレーターに右腕を挟まれ、救助後に死亡が確認されました。
事故が起きた現場や当時の状況、亡くなった後藤飛向(ひなた)ちゃんの家族構成、スキー場側の対応などについて、現在判明している情報を整理します。
事故の概要と発生時刻
事故が起きたのは、12月28日午前10時ごろです。
北海道小樽市朝里川温泉1丁目にある「朝里川温泉スキー場」から、「子どもがスキー場のエスカレーターで右腕を挟まれた」という119番通報がありました。
通報を行ったのは、現場に居合わせた男の子の母親でした。
消防が現場に急行し、エスカレーターの構造物に挟まれて身動きが取れなくなっていた男児の救助活動が行われました。
救助までには約45分を要し、男児は意識不明の状態で病院に搬送されましたが、その後死亡が確認されました。
亡くなった後藤飛向ちゃんについて
死亡が確認されたのは、札幌市東区に住む後藤飛向(ごとう ひなた)ちゃん、5歳です。
警察や消防によると、飛向ちゃんは家族5人でスキー場を訪れていました。
幼稚園や保育園に通う年齢で、冬休み期間中に家族でレジャーを楽しむために訪れていたとみられています。
なお、顔画像については、現時点で公的に公開されたものは確認されていません。
未成年であることや遺族への配慮から、今後も公開されない可能性が高いと考えられます。
両親や兄弟など家族構成
報道によると、後藤飛向ちゃんは「家族5人」でスキー場を訪れていました。
このことから、両親と兄弟姉妹がいる家庭であったとみられます。
ただし、両親の名前や年齢、兄弟姉妹の人数や年齢など、詳細な家族構成については公表されていません。
事件性のない事故であり、また被害者が幼い子どもであることから、警察や報道機関もプライバシーへの配慮を重視していると考えられます。
家族にとっては、突然の出来事であり、計り知れない悲しみの中にあることは想像に難くありません。
事故が起きた場所はどこだったのか
事故現場となったのは、駐車場からゲレンデへ向かう坂道に設置されていた「ベルトコンベヤー式のエスカレーター」の降り口付近です。
スキー場では、スキー板を履いたまま、または徒歩で移動する利用者のために、屋外にベルトコンベヤー式の移動設備が設けられていることがあります。
飛向ちゃんは、このエスカレーターの降り口で転倒したとみられています。
当時、スキー板は装着していなかったとされています。
転倒した際に、動いているベルトと地面の隙間に右腕が挟まれた可能性があると、警察はみています。
エスカレーターの構造と安全対策
問題となっているエスカレーターは、一般的な屋内エスカレーターとは異なり、屋外用のベルトコンベヤー式でした。
報道によると、この設備には手すりが設置されていなかったことが分かっています。
また、緊急停止装置や安全装置がどの位置にあったのか、利用者や監視員がすぐに作動させられる状態だったのかについては、現在調査が進められています。
事故当時、近くに監視員が配置されていたかどうかについても、北海道警小樽署が詳しく調べています。
これらの点は、今後の事故原因の特定や再発防止策を考える上で、重要なポイントとなります。
小樽市朝里川温泉スキー場の場所と基本情報
朝里川温泉スキー場は、地元客や観光客に親しまれているスキー場です。
所在地や施設情報は以下のとおりです。
住所
北海道小樽市朝里川温泉1丁目394
電話番号
0134-54-0101
最寄り
バス停「朝里川温泉」(北海道中央バス)から徒歩約4分
営業時間
9:00から営業開始
小樽市中心部から車で約20分とアクセスが良く、初心者や家族連れも多く訪れるスキー場として知られています。
スキー場運営会社の対応とコメント
事故当日、スキー場を運営する会社の総支配人らは取材に対し、「非常に責任を感じている」と述べ、深く頭を下げました。
原因究明を徹底するとともに、同様の事故を二度と起こさないため、再発防止に全力を尽くす考えを示しています。
事故後、当該エスカレーターの使用が一時停止されたかどうかや、施設全体の安全点検が行われるかについても、今後明らかになるとみられます。
警察の捜査と今後の焦点
北海道警小樽署は、業務上過失致死の可能性も視野に入れ、慎重に捜査を進めています。
現時点では、事故の詳しいメカニズムや、設備や管理体制に問題があったかどうかについて、断定はされていません。
安全装置の有無、作動状況、監視体制、利用者への注意喚起の方法など、多角的な検証が行われる見通しです。
なお、これらはあくまで調査中であり、推測に過ぎない点については、今後の公式発表を待つ必要があります。
まとめ
今回の事故は、家族で訪れたスキー場という日常的なレジャーの場で起きました。
5歳という幼い命が失われた事実は、社会に大きな衝撃を与えています。
施設側の管理体制や設備の安全性、子どもが利用する可能性を踏まえた対策の重要性が、改めて問われることになりそうです。
二度と同じような悲劇が起こらないよう、原因の解明と具体的な再発防止策が強く求められています。