ジャスティンパレスは、2019年4月12日に北海道安平町のノーザンファームで生まれたサラブレッドです。
父ディープインパクト譲りのスタミナと切れ味を兼ね備え、2023年の天皇賞・春を制した名ステイヤーとして知られています。
ここでは、血統背景や馬名の意味、馬主である三木正浩氏のプロフィール、さらにデビューから引退までの競走成績や獲得賞金について詳しく紹介いたします。
ジャスティンパレスの血統背景

ジャスティンパレスの父はディープインパクトです。ディープインパクトはサンデーサイレンス系の代表格であり、多くのG1勝ち馬を輩出してきた名種牡馬です。その産駒はマイルから長距離まで幅広く活躍し、芝レースにおける高い適性を持つことで知られています。
母のパレスルーマーはアメリカ出身で、母の父はRoyal Anthemです。Royal Anthemは欧州血統のスタミナと米国血統のスピードを併せ持つ血統であり、ジャスティンパレスの成長後の長距離適性や末脚の強さに大きく寄与しています。父ディープインパクトとの配合により、瞬発力と持久力を兼ね備えたバランスの良い馬体が完成しました。
ジャスティンパレスはノーザンファームで生産され、2020年のセレクトセール1歳市場において、馬主である三木正浩氏によって2億900万円で落札されました。落札時から将来の活躍が期待される高額馬として注目されていたのです。
馬名「ジャスティンパレス」の意味
ジャスティンパレスの馬名には公式な意味は公表されていません。しかし一般的な解釈としては、Justinは「正義」や「真っ直ぐ」という意味を持ち、Palaceは「宮殿」を意味します。そのため「正義の宮殿」や「高貴で揺るぎない力を宿す宮殿」といったイメージで名付けられたと考えられます。馬名の響きは高貴で堂々としており、血統背景にもふさわしいものです。
馬名にはオーナーのセンスが反映されることが多く、ジャスティンパレスの場合もその高貴さや存在感を強調する意図が感じられます。競走馬として活躍する際の印象にもマッチした、美しいネーミングであるといえます。
馬主・三木正浩氏とは

ジャスティンパレスの馬主である三木正浩氏は、日本の実業家であり投資家としても知られています。1
955年7月26日生まれで、三重県伊勢市出身です。実家は不動産業や飲食業を営んでおり、若い頃から独立心旺盛な環境で育ちました。
三木氏は朝鮮学校を卒業後、愛知県名古屋市の東邦学園短期大学を卒業しています。その後、靴小売業のABCマートを創業し、日本国内での大手靴販売チェーンとして成長させました。さらに、イーエムプランニングの代表も務めるなど、幅広く事業を展開しています。
競馬界では国内有数の資産家として知られ、多くの優秀なサラブレッドに投資しています。ジャスティンパレスもその一頭であり、2020年のセレクトセールでの高額落札は、三木氏の馬主としての戦略と期待の高さを示すものです。
ジャスティンパレス デビューからの競走成績
ジャスティンパレスは2歳から活躍を開始しました。デビュー戦は2021年9月12日、中京芝2000メートルの新馬戦です。鞍上はクリストフ・ルメールで、1.5倍の断然人気に応えて後続に1馬身半差をつけて勝利しました。
続く黄菊賞でもメイショウゲキリンを退けて1着となり、デビュー2戦で連勝を飾りました。3戦目のG1ホープフルステークスではスタートで若干後手を踏むものの好位追走から直線で末脚を伸ばし、1馬身半差の2着となりました。
3歳(2022年)
クラシック初挑戦の皐月賞では後方追走から伸びきれず9着、東京優駿(日本ダービー)も9着に終わりました。
しかし、夏を休養に充てた後の神戸新聞杯では鮫島克駿騎手とコンビを組み、好位追走から直線で抜け出し、3馬身半差の快勝を収めました。これが重賞初制覇となります。
その後の菊花賞では17番枠の不利もありながら、3着と健闘しました。年内最終戦の有馬記念ではイクイノックスの7着に終わりましたが、クラシック戦線での経験を積む貴重な年となりました。
4歳(2023年)
明け4歳シーズンは阪神大賞典からスタート。内の3番手から最後の直線で抜け出し、ボルドグフーシュを1馬身3/4差振り切って重賞2勝目を挙げました。この勝利により、天皇賞・春の優先出走権も手に入れました。
天皇賞・春では中団の内で脚を溜め、直線で先行していたディープボンドを交わし、2馬身半差で勝利。GI初制覇となり、ディープインパクト産駒としてもJRA・GI通算71勝目に並ぶ記録となりました。ルメール騎手とのコンビはこれで4戦4勝となり、抜群の相性を示しました。
宝塚記念では2番人気で出走するも、直線でイクイノックスに交わされ3着。秋の天皇賞(秋)では横山武史騎手との新コンビで挑み、2着と健闘しました。年内最終戦の有馬記念は4着で終了しました。
5歳(2024年)
5歳初戦はドバイシーマクラシックで海外初挑戦となりましたが、4着に終わりました。帰国後の宝塚記念ではルメール騎手との再コンビで10着に敗れ、重馬場適性の低さが浮き彫りとなりました。
秋の天皇賞(秋)では坂井瑠星騎手とコンビを組み、直線で鋭く伸びましたが、ホウオウビスケッツにクビ差及ばず4着に終わりました。ジャパンカップはクリスチャン・デムーロ騎手とのコンビで5着、年内最終戦の有馬記念も5着となりました。
6歳(2025年)
6歳シーズンは大阪杯と天皇賞・春で鮫島克駿騎手と再びコンビを組みましたが、どちらも6着に終わりました。
宝塚記念ではマイケル・ディー騎手と初コンビで10番人気ながら3着と健闘し、評価を一変させました。
天皇賞・秋では団野大成騎手とのコンビで3着となり、同年をもって引退、アロースタッドにて種牡馬入りすることが発表されました。
獲得賞金と競走成績の総括
ジャスティンパレスの生涯成績は22戦5勝(中央21戦5勝、海外1戦0勝)、獲得賞金は9億8024万900円(中央9億3782万円、UAE30万米ドル)です。
重賞勝利は阪神大賞典、神戸新聞杯、天皇賞・春の3勝であり、特に天皇賞・春はGI制覇として大きな価値があります。
ディープインパクト産駒としても優秀な成績を収め、長距離レースでの活躍を証明しました。競走馬としての能力と血統のバランスの良さが、現役生活を通じて存分に発揮されたといえます。
引退と今後の種牡馬としての展望
2025年シーズン終了後、ジャスティンパレスはアロースタッドにて種牡馬入りしました。父ディープインパクトの血を受け継ぐ長距離型ステイヤーとして、今後は産駒を通じて長距離競走での活躍が期待されます。
その血統背景を活かし、母系のスタミナと欧米的スピードを兼ね備えた配合相手との交配が注目されます。現役時代の戦績やGI勝利経験は、種牡馬としての評価にも大きく影響することでしょう。
まとめ
ジャスティンパレスは、父ディープインパクト譲りのスタミナと母系の欧米血統による末脚の強さを兼ね備えた名ステイヤーです。
馬主である三木正浩氏の期待を背負い、高額落札馬としてデビューから活躍しました。GI勝利を含む重賞制覇、海外挑戦経験、そして獲得賞金9億円超という成績は、現役競走馬としても非常に優秀な記録です。
2025年の引退後は種牡馬として新たな役割を担い、後世に血を残すことになります。競走馬としての歩みと血統の価値は、今後の日本競馬界においても長く語り継がれることでしょう。

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