クロワデュノール(欧字名: Croix du Nord、2022年3月21日生まれ)は、日本の現役競走馬で、父にキタサンブラック、母にライジングクロスを持つ注目のサラブレッドです。
青鹿毛の美しい馬体と高い競走能力で知られ、2024年のホープフルステークスや2025年の東京優駿を制したことで、競馬ファンから高い評価を受けています。
本記事では、クロワデュノールの血統背景、馬名の意味、馬主であるサンデーレーシング、競走成績、獲得賞金などについて詳しく解説いたします。
クロワデュノールの血統背景
クロワデュノールの父はキタサンブラックです。キタサンブラックは2012年生まれのサンデーサイレンス系の名馬で、現役時代には天皇賞(春)や有馬記念などを制した名ステイヤーとして知られています。父系であるブラックタイドを経由し、サンデーサイレンスの血を受け継ぐことにより、スタミナと粘り強さを備えています。
母のライジングクロスはイギリス出身で、母の父は欧州競走馬として実績を残したCape Crossです。ライジングクロスは2006年に英G2パークヒルステークスを制し、英オークスでは2着に入るなど、主に中長距離で実績を残してきました。この母系はスタミナに優れ、クロワデュノールの長距離適性や末脚の強さに大きく寄与しています。
また、クロワデュノールの血統表には5代以内にBustedやLyphardの近親交配が見られ、スピードと持久力を兼ね備えたバランスの良い血統構成となっています。母系のライジングクロスは、欧州の名門牝系から生まれた馬であり、その血統の良さがクロワデュノールの競走能力を底上げしています。
クロワデュノールは北海道安平町のノーザンファームで生産され、デビュー前から高い期待を受けて育成されました。父キタサンブラックの第4世代産駒として、競走馬としての素質は高く評価されていました。
馬名「クロワデュノール」の意味
クロワデュノールの馬名はフランス語で「北十字星」を意味します。「クロワ(Croix)」は十字、「デュノール(du Nord)」は北を指しており、高貴で希望に満ちたイメージを持つ名前です。この名前は、競走馬としての輝かしい未来や安定感を象徴しており、オーナーのサンデーレーシングが名付けたものです。
馬名には所有者の想いや血統背景を表現する意味が込められることが多く、クロワデュノールの場合もその美しい響きと競走馬としての格を兼ね備えたネーミングとなっています。競走中の堂々とした走りや勝負根性も、馬名の持つ高貴さにふさわしいといえます。
馬主はサンデーレーシング
クロワデュノールの馬主は(有)サンデーレーシングです。サンデーレーシングは日本の競馬界における代表的な馬主で、多くの名馬を所有してきました。
所有馬は中央競馬だけでなく、海外レースにも出走することがあり、クロワデュノールもその一環として海外挑戦を果たしています。
サンデーレーシングはノーザンファームとの連携も強く、優秀なサラブレッドの生産と育成に注力しています。クロワデュノールは、同クラブが所有する中でも特に注目される
存在であり、その高い能力と成績により、クラブの評価やリーディング上位への貢献も大きなものとなっています。
競走成績と活躍の軌跡
2歳シーズン(2024年)
クロワデュノールは2024年6月9日、東京競馬場の芝1800メートル新馬戦でデビューしました。鞍上は北村友一騎手で、スタートから好位置につけ、直線で逃げ馬を交わして1着となり、2歳6月の芝1800メートルとして最速タイムの1分46秒7を記録しました。この勝利は、デビュー戦から将来の活躍を期待させる内容でした。
続いて、11月16日に東京スポーツ杯2歳ステークス(GII)に出走。キャリア1戦での重賞挑戦となりましたが、先行勢を追い越して直線で抜け出し、重賞初制覇を果たしました。さらに12月28日には中山競馬場でホープフルステークス(GI)に出走し、人気馬として期待に応える走りを見せ、2着馬に2馬身差をつけて優勝しました。この無敗の3連勝により、2024年度のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出されました。
3歳シーズン(2025年)
3歳シーズン初戦は皐月賞(GI)で、単勝オッズ1.5倍の断然人気に支持されました。レースでは4番手につけて先頭に立つ場面もありましたが、中段外から猛追してきたミュージアムマイルに敗れ、キャリア初黒星となりました。
しかし、その後の東京優駿(日本ダービー)では再び1番人気に支持され、序盤から好位を追走。最終直線で先頭に立ち、外から追い込む馬を退けて堂々の勝利を飾りました。これによりクロワデュノールはクラシック競走でのタイトルを獲得し、鞍上の北村友一騎手にとってもキャリア初のダービー制覇となりました。
さらに海外遠征として9月14日にパリロンシャン競馬場で行われたプランスドランジュ賞(GIII)に出走。好位から直線で末脚を伸ばし、58kgの斤量を背負いながら1着でゴールし、海外重賞初制覇を達成しました。
その後、凱旋門賞(GI)に挑戦しましたが、14着に敗れました。鞍上の北村友一騎手はレース中の鞭使用回数超過で騎乗停止処分を受けましたが、この経験は今後の成長につながる貴重なものとなりました。
生涯成績と獲得賞金
2025年10月5日現在、クロワデュノールの生涯成績は7戦5勝(中央5戦4勝、海外2戦1勝)です。獲得賞金は中央競馬で5億3248万6000円、海外レースで3万6600ユーロ、合計5億3845万6600円に達しています。重賞勝利は以下の通りです。
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ホープフルステークス(GI、2024年)
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東京優駿(GI、2025年)
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東京スポーツ杯2歳ステークス(GII、2024年)
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プランスドランジュ賞(GIII、2025年)
クロワデュノールは2歳から3歳にかけて国内外で安定した成績を残しており、特に東京優駿制覇は、クラシックホースとしての地位を確立する重要な勝利となりました。
血統的価値と将来性
クロワデュノールは父キタサンブラック譲りのスタミナと母ライジングクロス由来の欧州血統のスピードを兼ね備えています。中長距離での競走能力が高く、国内外での活躍が可能なバランスの良い血統です。母系は過去にオークス2着やG2勝利の実績があり、血統的にも優れた成長余地があることが注目されます。
今後のキャリアにおいても、ジャパンカップや有馬記念など国内のGI戦線における活躍、さらには海外遠征による実力試験が期待されます。種牡馬としての価値も高く、将来的には次世代のクラシックホースを輩出する可能性も十分にあります。
まとめ
クロワデュノールは、日本競馬界における注目のサラブレッドであり、父キタサンブラックと母ライジングクロスの血統を受け継ぐ逸材です。馬名の「北十字星」が示すように、高貴で希望に満ちた競走馬として、国内外での活躍が期待されています。馬主はサンデーレーシングであり、育成・調教面でも最良の環境が整えられています。
2歳で無敗の3連勝、3歳で東京優駿制覇、海外でのプランスドランジュ賞勝利など、競走成績も申し分なく、獲得賞金は5億3845万6600円に達しています。クロワデュノールの今後の成長と活躍は、日本競馬界だけでなく、世界の競馬ファンからも注目されることでしょう。
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